・技術職に転職したいけど、難しいかな
・技術職だけど、転職先あるかな
・技術職の転職は難しいと聞くけど、実際どうなんだろう
このような疑問を抱いている方も多いと思います。
それもそのはず。
ググると「技術職の転職は難しい」という情報が沢山出てきます。
僕も実際に見てみましたが、「なんか違うんだけどな~。。。」と思う内容が多かったので、本記事の執筆を決意しました。
本記事の内容
- 技術職の転職状況の実態【ネットの情報を検証】
- 技術職での転職のポイント(本質)と、今やるべきこと
この記事を書いている僕は、
- 転職経験4回
- 転職支援サービス利用歴5年以上(3回目以降をカウント)
- 利用サービスは、エージェントも含め10サイト以上(主要なところはすべて押さえています)
- 独立経験あり
- 普通の会社員
- エンジニア歴20年
- 直近では、44歳で中小から大企業へ転職成功
このような僕が、ネットの情報を検証していき「実際は技術職の転職は難しくないこと」を実態と照らし合わせて本質部分を説明した上で、転職に重要なポイントをお伝えしたいと思います。
技術職の転職状況の実態【ネットの情報を検証】
あるサイトでは、「技術系の転職が難しい理由」として以下を挙げています。
- 求人倍率が業種によって大きく異なる
- 専門範囲が狭く「つぶしがきかない」
- 技術革新による省力化が進んでいる
別のサイトではこんな感じです。
- 他社で活かせるスキルが身についていない
- 専門範囲が狭い
- 知識・資格が必要
- 技術革新による省力化
- 管理能力が低い
- コスト意識が低い
- 国際競争の激化
他には
- 即戦力が求められる
- 特定の専門分野に技術が特化しすぎている
- 新しい技術に対応できない
という感じです。
どこもそれっぽく書いてありますが、違和感ありませんか?
全部ウソとはいいませんが、ポイントがずれているように感じます。
ではひとつずつ解説していきます。
求人倍率が業種によって大きく異なる
なんで求人倍率が業種によって大きく異なれば転職が難しいのか?
僕には理解できませんでした。
因みに、実際の求人倍率(求人者数に対する求人数)はこんな感じです。
出典:dode「転職求人倍率レポート(データ)」
化学・食品業界を除いては、技術系の方が求人倍率は高いんですよ。
求人倍率で言うと、技術職の方が転職し易いというのが現実ということです。
専門範囲が狭く「つぶしがきかない」
確かに分業が進み、専門分野が狭いのは間違いありません。
しかし、転職の難易度とは少しずれてきます。
「狭い業界の中でしか転職ができない」というのなら話は分かります。
選択肢は少なくなるでしょうが、「=転職が難しい」とはなりません。
その分求職者の絶対数も少ないですから。
それに、これは技術職に限った話ではないのではないでしょうか。
むしろ、技術職は専門が狭い分、競争率は低くなります。
求人倍率の高さがそれを証明しています。
技術革新による省力化が進んでいる
これはまったくの逆です。
技術の進歩で仕事がなくなるのは文系の方です。
理系はまだ影響は少ないですよ。
試しにgoogleで「10年後になくなる仕事」と検索してみてください。
こちらの記事も参考まで
【あなたは大丈夫?】10年後になくなる仕事と今やるべきこと
他社で活かせるスキルが身についていない
これは、可能性としてはあります。
普段から意識して仕事していないと、そうなります。
ただ、これも技術職だけに限った話ではありません。
要は、ただなんとなく仕事をしている人は、転職が難しいだけであって、技術職だから転職が難しいということにはなりません。
知識・資格が必要
知識が必要なのはどの職種も同じです。
資格に至っては、必要なのはごく一部の職種(建築・土木関係や士業など)に限られ、文理も関係ありません。
技能職に資格が必要だというのなら話はわかります。
ですが、これも文理関係ありません。
こちらの記事もご参考まで。
資格は転職に有利なのか?【職種別】役に立つ資格とキャリアプランおすすめ
管理能力が低い
これは、確かですね。
マネジメントが苦手な人の割合は高く、管理職を避ける人が多いという傾向はあります。
ただ、仕事自体がプロジェクトマネジメントの要素も多分に含んでおり、管理職でなくてもチームマネジメントをやっている人はいます。
また、最近はジョブ型雇用が浸透しつつあり、企業側も技術を買って採用するケースが多いです。
45歳くらいまでは問題ないです。
コスト意識が低い
これは完全に偏見です。
というか、心外です。
そういう人も多少いるのは事実ですが、その人はただの「できない人」です。
「技術職だから」ではありません。
開発職と設計職では少し違うのはわかる気もしますが、技術職で一括りにして一般化されても困りますね。
国際競争の激化
これも文理関係ないですね。
技術者でもグローバルで活躍していますし、技術職以外の職種も淘汰される可能性はあります。
即戦力が求められる
中途採用だから当たり前です。
文理関係ありません。
新しい技術に対応できない
技術のコモディティ化・陳腐化が早いということですが、だからこそ分業しています。
解釈の問題で、ニッチ化が進んでいると思えばよいだけです。
先述の求人倍率で示す通り、転職に不利に働く要因にはなりません。
逆に、人よりちょっとだけ努力すればいいだけです。
という感じで、僕的には逆に技術職の方が転職し易いと考えています。
これは実際に、肌身で感じています。
転職しにくいと思われる点を強いて挙げれば、「高学歴化が進んでいる」ということくらいでしょうか。
現在では理系の学歴は修士卒が当たり前になってきています。
若い子は皆マスターです。
そういう人がライバルになっているということです。
とは言え、実際には中途採用の選考においはそれほど大きな影響はないので、しっかり実績をアピールすれば大丈夫です。
技術職での転職のポイント(本質)
では、技術職での転職のポイントについてお伝えしていきます。
本質を突いた情報は中々ネットでは得られないと思いますので、是非最後までご覧ください。
まず、中途採用なので、当然ながら即戦力が求められます。
その即戦力というのが、専門の知識や技術だけではダメなのです。
変化に対応できる適応力や、コミュニケーション能力が重視されます。
実際に求人票などを見てみるとわかると思います。
主体性やコミュニケーション能力を重視すると殆どの案件に記載されているはずです。
最近よく言われるポータブルスキルというやつです。
詳細はこちらをご一読ください。
厚生労働省の”ポータブルスキル”活用研修 講義者用テキスト
採用者向けの資料ですから、読んでおくと転職活動を戦略的に進められると思います。
ポータブルスキル
ポータブルスキルとは、簡単に言うと、「社外でも通用する能力」のことです。
先のテキストによると
- 専門的な知識・技術
- 仕事のし方
- 人とのかかわり方
とカテゴライズされており、それに適応可能性を掛け合わせるということです。
「仕事のし方」の観点
- 現状の把握
- 課題の設定
- 計画の立案
- 課題の遂行
- 状況への対応
「人とのかかわり方」の観点
- 社外対応
- 社内対応
- 部下マネジメント
このスキルを伸ばすように、日々の業務に取り組んでいけば良いという事になります。
特別なことを要求されているわけではありません。
今すぐやるべきこと
「今更そんなこと言われても。。。」
「もう手遅れ。。。」
と思われたかも知れません。
はい。
確かに、今から5年前10年前に戻れるわけではありません。
かと言って、
「これから何年もかけてポータブルスキルを伸ばすしかない」
というわけでもありません。
過去を振り返って、自分の経験をシミュレーションしてみるのです。
イメトレに近いかも知れませんが、シミュレーションで認識(≒解釈)を変えていくのです。
そのために必要なことは、自分のキャリアの棚卸しです。
まずこれを徹底的にやりましょう。
詳細な手順はこちらの記事をご覧ください。
市場価値を高めるためのキャリアの棚卸しをやろう【年末の振り返り】
過去を振り返ったあとは、未来です。
今後のキャリアビジョンを描きます。
そしてゴールを設定したところで、逆算して目標を立てていきます。
その時に、過去にも当てはめていきます。
例えば、10年前に戻ったつもりでキャリアプランを立てていくイメージです。
10年間は未来が分かっている状態でプランニングすることになります。
そして、「あの時の選択や行動は、自分のキャリアプラン上必要なことだったんだ」と理由付けします。
後付けで全然OKなんです。
こうすれば、自分の過去はすべてポジティブに言い換えることができます。
これは面接対策にもなります。
この時にポータブルスキルを意識しながら追体験してみてください。
イメトレとか言うと胡散臭く感じるかも知れませんが、科学的にも効果が立証されており、トップアスリートは皆取り入れています。
フィギュアスケートの羽生結弦選手は、ソチオリンピックに向かう飛行機の中で、自分が金メダルを獲得して皆に祝福されている姿を想像して号泣していたそうです。
そして実際に金メダルを獲得しました。
すごいですよね。
キャリアの棚卸しは、転職するかしないかに関わらず、是非やっておくべき作業だと思っています。
今すぐやるべきことのまとめ
- キャリアの棚卸し
- キャリアビジョンを描く
- キャリアプランを立てる(過去数年前に遡って)
- ポータブルスキルをイメトレする
次は、転職エージェントに相談するというステップになります。
技術職の転職エージェントでおすすめは、メイテックネクストです。
ハイクラスでなければ、メイテックネクスト一択ではないかと思います。
試しに、リクルートエージェントとメイテックネクスト両方に登録してみるとその違いが分かると思います。
詳細は別記事で説明していますので、そちらもご覧ください。
頑張りましょう!
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