ノーコード・ローコード開発の未来とその影響について考察してみた

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珍しくIT業界の話題です。
僕はITはまったくの素人ですが、門外漢なりに考察してみました。

近年、IT技術者(プログラマー)の需要増と人手不足で、ITエンジニアの募集が大変な活況をみせています。

今すぐにITを導入したい企業が多いのだと思いますが、これは一時的なブームだと捉えています。

日本は、国家戦略的にもITへの取組みが甘かったことが、今日の凋落の原因の一つと言えます。
今更技術者不足で大慌てで人材を育てている姿が滑稽にも見えます。

今となっては目先の人材不足解消のため仕方がないのでしょうが、もっと長期的・戦略的なビジョンを示して頂きたいです。

こちらの記事にも書いている通り、プログラミング(コーディング)は急激にコモディティ化します。

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もちろん、ベース知識として持っておくのは有用ですので、学校教育に取り入れるのは良いと思います。

しかし、近い将来、ノーコード・ローコードでシステム開発することが主流になります。

ですから、本格的なプログラマーを目指すのでなければ、開発言語は広く浅く基礎知識を持っておく程度が良いと考えています。

僕も昔ホームページを自作したことがあります。
HTMLとCSSを勉強しながら製作しました。
でも今は、WordPressで立派なHP(ブログ型)が作成できます。

コーディングを極めるより、ノーコードツールを使いこなし、webを有効活用する方がビジネス的には重要となります。
自分が展開してるビジネスに合わせてアレンジし、ABテストを行うなど、ビジネス効率を追求することに時間を使うべきです。

社内のシステム開発も同じで、従来は専門の開発業者・コンサルを通して導入していましたが、どうしても外部業者だと、内部事情を正確に掴むことは困難です。
また、微調整や、経営環境の変化に合わせたアレンジもできません。
それを考えると、社内で内製した方が良いという考えが自然だと思います。

じゃあ、専門のプログラマーを社員として雇えば良いのかというと、そういうわけでもありません。
結局、専門のプログラマーといっても、細かな担当者レベルの作業まで把握はできません。
外部業者に毛の生えた程度のことしかできないのです。

それを考えると、実際の作業者やスタッフがやった方が確実で早く、アップデートも日々可能になります。
それが、ノーコードツールを使うと可能になるわけです。

また、これによってDX展開の促進も期待されますし、従業員の自立心も育つのではないでしょうか。

僕はIT専門ではないので上記のような抽象的なイメージしか持っていませんが、日本郵政の実例が掲載されている記事を見つけました。
今回のテーマ選定の切っ掛けになった記事です。

【参考記事】
日本郵船が目指す「ローコードファースト」、顧客向けアプリも内製

ローコード開発 のカテゴリーレポート 2022 Winter

課題と解決策について考察してみる

自由度の調整

自由度が高いと、細かな作業ができるようになりますが、そうなると、職場によって完成度に差が出て来ます。

全社システムであれば、ある程度自由度を殺して、ベース部分を共通化する必要があります。
この部分の設計が肝になると思います。

逆に、ここさえしっかりできれば、現場が使いこなせるシステムになり、DX導入に悩んだり焦ったりすることもなくなるはずです。

そもそも、DXは特別なことではなく、最新の技術を用いて業務改善するという、昔からやってきたスキームです。
それがデジタル技術・情報技術を使っている、そしてうまくいけば改善効果がケタ違いに得られるというだけです。

逆に、従来の延長や置き換えではいけません。
自動化や今までできなかったことをできるようにしないと、本当の意味でのDXにはなりません。

RPAも進んできていますが、既存業務の置き換えで終わらせては勿体ないです。

現状に縛られず、ゼロベースで理想の形をイメージする想像力が重要になってきます。

セキュリティ

SCMネットワークへの適用を考える時(そうでない場合も同じですが)、先のトヨタグループのサイバー攻撃被害の例からも、セキュリティが非常に重要になります。

システムのプラットフォームが、PCのOSのようにアップデートされる仕組みになっていれば、ある程度安心感があると思います。

ハッカーとのイタチごっこを免れる対策が最良なのですが、恐らくそれは無理と思われ、アップデートしながら対策していくしかないでしょう。

これは、IoTやクルマの自動運転などの普及により、急速に発達し、重要度も増していくでしょう。

今後の展望を予想してみる

ノーコード・ローコードは今後益々急速に発展すると思われます。

それにより、IT技術者(一部のプログラマー)の市場価値が下がると予想されます。

ツールの発達により、技術がなくてもある程度の品質のシステムを作ることが可能になり、熟練者と初心者の差が付きにくくなるためです。

これは、「10年後の仕事図鑑(堀江貴文、落合陽一共著)」にも書かれており、まったく同感です。

浅くてもいいので、広い知識と経験が優位になってくると思います。

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